« 検察のデッチ上げだった「裏金1億円」 | トップページ | 近代童謡の創始者、本居長世 »

北の子は遊び疲れて・・・

  北の子は遊び疲れて雪を食ふ   (三重県『遊の一句』採用の拙句)

 遥か南太平洋上のラニーニャ現象による影響とかで、今年は例年にも増して厳冬となりました。
 これまで何度も述べてきましたが、私は山形県の置賜地方(現南陽市宮内)出身です。内陸部なだけにかなりの豪雪地帯です。郷里での子供時代を思い起こすに、積雪のさまといい、その寒さといい、真冬は実に厳しいものがありました。
 どこかでも述べたことですが、一段と冷え込んだ夕方、家に入らずになおも未練がましく外で遊んでいたりすると、むき出しの耳たぶが痛くなるほどの寒さなのです。

 10代の終わり頃神奈川県県央地区の当地にやってきて以来40年以上、ほぼこの地で過ごしてきました。いくら寒いとはいっても滅多なことでは雪も降りませんし、ましてや耳が千切れんばかりの寒さなど体験したこともありません。
 しかし体はもうすっかりこちらの気候に順応してしまっています。こちらで寒い時は、その寒さを十分すぎるほど「寒い」と感じる体になってしまっているのです。

 人一倍寒暖を敏感に感じすぎるところのある我が体です。そのため今冬はよく風邪を引きました。まずある時突然ブルッと悪寒が走り、「ハクション !」とくしゃみするのが引き始めの兆候です。定期的なくしゃみがしばらく続いて、次は(キレイな話でなくて申し訳ありませんが)鼻水が出放題となります。それが何日も続きます。
 幸い他に頭痛がひどいとか、吐き気がするとか、全身がだるくて起きていられないとかの深刻な症状には至りません。しかしその間は、所嫌わぬくしゃみ、鼻水に悩まされるのです。

 例年急に冷え込む12月初旬頃に決まって同症状の風邪を引きます。私にとってはもう慣れっこの年中行事のようなものです。そしてそれが免疫となるのか、後はまったく引かずに春を迎えたり、途中引いてもせいぜい1回くらいなものです。

 ところが今年に限っては都合3回も引いてしまいました。今冬がいかに寒かったか、私の体が一つの証明になるようです。
 「そりゃあ、オタク。歳のせいで体の免疫力が低下してるせいじゃないのか?」ですって。いいえとんでもない。私は、『不死の探求』カテゴリーを設けてあるとおり、「歳」「年を取る」という概念は考えないようにしているのですから、そりゃあ違いますよ。断じて今年の寒さのせいです !

 「寒寒寒寒寒寒寒」。見るからに寒そうな「カン、カン、カン、カン、カン…」と、大寒冷警報が鳴り響いていたような日々がしばらく続きました。なにせお天気は快晴なのに、外にでも出ようものなら、空気がピーンと張りつめているような終日厳しい寒さだったのです。
 それが先週末あたりから、さしもの寒さもようやく緩んできたようです。日中は暖かさを取り戻し、そこはかとなく「早春の気配」が感じられるのです。これからは「寒寒寒暖暖暖暖」と三寒四温を繰り返し、日増しに春めいてくることでしょう。

 早春といえば。10年3月の『早春賦』、この季節アクセスがボチボチ増えてきます。その中に、「早春賦 季節はいつ」というような検索フレーズが時折り見受けられます。

  早春賦    作詞:吉丸一昌、作曲:中田章

春は名のみの 風の寒さや
谷のうぐいす 歌は思えど
時にあらずと 声もたてず
時にあらずと 声もたてず

氷融け去り 葦はつのぐむ
さては時ぞと 思うあやにく
今日も昨日も 雪の空
今日も昨日も 雪の空

春と聞かねば 知らでありしを
聞けばせかるる 胸の思いを
いかにせよとの この頃か
いかにせよとの この頃か

 冒頭「春は名のみの 風の寒さや」とあります。「名のみの春」とは2月初旬の暦の上の立春を指しているのでしょう。ということは、この叙情的名曲の季節は、立春過ぎからちょうど今頃の季節感を歌ったものとみていいと思います。
 また「春」を三春と区切った場合、早春、盛春、晩春となります。そこで早春は、2月初旬から3月初旬ということになりそうです。

 ただ日本列島は縦に長く伸びていますから、緯度によって各地の季節感はまちまちです。私の郷里のように2月はまだ根雪どっさりの地方もあれば、ぽかぽかで梅や水仙などが花盛り、ふきのとうやつくしの子もいっぱいにという地方もありますから、一概には言えません。

 そこでどうでしょう。春先ふと「春は名のみの…」と口をついて出てくることがあります。『早春賦』がふと思い出された時、またこの歌の一節を思わず口ずさんでいた時。その時こそ、その人にとっての「早春賦の季節なのだ」ということにしては。

 (大場光太郎・記)

『フォレスタの早春賦』(歌:男声フォレスタ合唱-Youtube動画)
http://www.youtube.com/watch?v=b-ssJ5LCw2E
『小鳩くるみ 早春賦』(歌:小鳩くるみ-Youtube動画) (注 小鳩くるみさん、もちろん今もお元気でご活躍ですが、私としては懐かしい人です。子供時代の少年雑誌によく出ていて、当時の少年たちのアイドルでしたから。この人の歌唱力は抜群です。)
http://www.youtube.com/watch?v=kLnBGzIH4bw
関連記事
『早春賦』
http://be-here-now.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-c727.html

|

« 検察のデッチ上げだった「裏金1億円」 | トップページ | 近代童謡の創始者、本居長世 »

身辺雑記」カテゴリの記事

コメント

小鳩くるみさんいいですよね〜なつかしー♪

さて
2012年の安心はこれでばっちり!
2012年を生きる指針がここにあります!
昨年の日本は災害が何度もありましたよね~
元旦だって揺れたし、そんなことに備えて。
電子書籍「学ぶ運命●2012」

http://birthday-energy.co.jp
にて受付中です♪

投稿: ほんのり | 2012年2月24日 (金) 11時31分

 コメントありがとうございます。
 ひょっとして、同世代くらいの方でしょうか?小鳩くるみさん、本当に懐かしいですね。

投稿: 時遊人 | 2012年2月24日 (金) 13時00分

この記事へのコメントは終了しました。

« 検察のデッチ上げだった「裏金1億円」 | トップページ | 近代童謡の創始者、本居長世 »