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次の経済モデルを創るのは日本 !?

 -米国も欧州も中国も、一歩先のモデルケースとして日本を大いに見習うべし-

 最近の『日刊ゲンダイ』2面か3面に、「もう経済復活は無理なのか」という“緊急インタビュー”記事が連載されています。

 欧州経済や米国経済などを襲っている深刻な金融危機は、グローバル経済に完璧に囲い込まれてしまっている我が国とて決して無縁ではあり得ません。
 そこでその被害を最小限に抑え、なおかつしたたかに「経済復活」を図るにはどうすればいいのか?毎回著名な経済ジャーナリストや経済人などが提言を行っています。

 その中で第11回として、「ウォール街占拠」の仕掛け人・カレ・ラースン氏が、
 「米国型に代わる経済モデルは日本がつくる」
という、大変興味深い見解を示しています。
 同氏の“予言”が本当ならば、「失われた20年+α」によって、今やよれよれのこの国経済と、何よりも長期化する景気低迷によって、明日への希望を見出せないでいる国民全体にとって大朗報です。

 ただ世界において日本を再評価しているのは、カレ・ラースン氏が初めてではありません。

 昨年日本は、東日本大震災、福島第一原発事故という未曾有の大災厄に見舞われました。そんな日本を哀れんででもないでしょうが、(おそらくロスチャイルド傘下の)イギリスの大手経済誌『エコノミスト』が、同年11月18日版で「日本特集号」を組んだのです。
 それは、国際的な責任を果そうとしない日本、グローバル経済への対応を間違えた日本というような、それまでの「ジャパンバッシング」論調ではありません。どういう意図からなのか、日本に対してえらく好意的なのです。
 以後世界的に、同誌論調にならった日本論が多くなってきているようです。

 エコノミスト誌の要旨は、バブル崩壊後長期的景気低迷に苦しんできて、なおかつどの国も経験したことのない超高齢化社会に突入しつつある日本は、今苦しみに喘いでいる欧州、米国の未来の姿であり、今後の我が国の対応次第では、世界に「第2のジャパンモデルを示し得る」というものです。

 そのことを踏まえて、以下に転載する『日刊ゲンダイ』(2月28日2面)記事をお読みください。  (大場光太郎・記)
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米国型に代わる経済モデルは日本がつくる

  第11回 「ウォール街占拠」の仕掛け人 カレ・ラースン

 評論家はしたり顔で、
「世界経済はゆっくりと回復基調にあり、雇用も戻ってくる」と言うが、本当はどこが不況の底なのか誰にもわからない。はっきりしているのは、成長一辺倒で格差を拡大させた米国型経済が危機に陥っていることだ。

 大企業幹部の年収が倍増する一方で、多くの人が家を差し押さえられ、職を失っている。サブプライム問題を引き起こしたウォール街の経営幹部は裁きを受けるどころか、国民の税金で救済され、再び莫大なボーナスを受け取っている。
「それはフェアじゃない、何かがおかしい」と多くの人が感じ、「ウォール街占拠」運動へと発展した。
 その仕掛け人で、カナダの雑誌「アドバスターズ」発行人であるカレ・ラースン氏は、「米国資本主義の時代は終わった。次のモデルをつくるのは日本だ」と予言する。

「しばらくすれば、米国型の経済モデルは、戦後50年間豊かさをもたらした過去のものとして、人々に記憶されるでしょう。米国人の多くは別荘や2台目の車を買うどころか、医療費を払えるか、仕事に就けるかどうかの心配をしなければならなくなった。地球には70億人が住んでいるが、すべての人に十分な水や食料、資源などがあるのかわからない。世界各地で気温が上昇し、政治腐敗が進み、経済危機にも見舞われています。私たちがいま問われているのは、新しい経済モデルが必要なのではないかということです」

和の文化が世界を驚かす

 中国は一党独裁体制による国家型資本主義で効率的に運営し、高い経済成長を維持している。しかし、ラースン氏が注目するのは中国ではなく、「失われた20年」を体験している日本だ。

「私は1960年代半ばから約10年間、日本の経済成長の秘訣や文化、教育、社会問題などのドキュメンタリーを製作しました。当時日本は、優秀な官僚集団の通産省(現・経済産業省)が主導し、驚異的な経済成長を持続していた。もちろん働き過ぎや女性の低い地位、閉鎖性などの問題もあったが、社会にはダイナミズム、創造性、情熱、闘争心があふれていた。日本はバブル崩壊後の長期不況に苦しんでいる。しかし、そういう経験をしたからこそ、満足に生活できる安定した経済モデルを実現できるのではないか。それは米国型の成長至上主義でも中国型の独裁主義でもない、日本独自の“民主主義経済モデル”です」

 日本は下を向く必要はない。衰退しているのは米国や欧州である。
「日本には第2の経済大国の原動力となった和(チームワーク)の文化や創造性などが、まだ強く残っている。この混迷の時代に、日本がもう一度世界の国々を驚かすことは可能でしょう」(インタビュー = ジャーナリスト・矢部武)  (転載終わり)

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