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本当にヤバイこの国の将来

 -30日の消費税閣議決定を受けた『日刊ゲンダイ』(3月31日発売号1、2面)記事全文を転載します。一読の価値があります。なお適宜段替えをしています。-

野田無能政権完勝の国のこれから

旧自民党政権時代よりももっと露骨な国民より国家が大事のファッショ政治の締め付けが強行され、大増税で個人の資産は奪われ、自衛隊は増強され米国の下請け国に成り下がり続けるだろう

 どうしようもない結末になった民主党内の消費税増税の攻防。閣議決定も波乱なしだ。「バカにするな」と頭にきた人が多いのではないか。
 財務省に操られた野田という三流政治家が「命をかける」とホザいたくらいで、簡単に大増税が通ってしまう。この軽さは何なのか。推進派を見回しても、安住財務相とか藤井税調会長とか前原政調会長とか、ガキかポンコツ。こんな薄っぺらな連中に、庶民殺しの大増税をあっさり押し切られてしまう。脱力感というか、やりきれなさしか湧かない。

 それだけに、増税反対派は何をやっているのかと、余計に腹が立つのだ。小沢元代表が手足を縛られたままでは、たいした作戦、戦術を立てられないことは分かっていたが、総会の時間引き延ばし以外にこれといった行動が取れなかったからガッカリだ。情けない。小沢抜きでは、張子の虎、犬の遠吠えのような存在なのか。軽量、軽薄の野田執行部の暴挙さえ止められないのでは、どっちもどっちだ。

 「野田首相の強気は、財務省がバックについていることがすべてです。それに党内の勢力図を見ても、官、前原、岡田、仙谷グループが味方で、相手は小沢・鳩山グループだけ。それで中央突破も行けると読んで、押し切ったのです。逆にいえば、小沢グループに対案や作戦がなかったということです。対案がないと、どうしてもアリバイづくりの抵抗になってしまう。そこを野田首相などに見透かされたわけです」(政治評論家・浅川博忠氏)
 小沢グループの副大臣や政務官が何人か辞表を出したが、それも決定打にはなっていない。野田を追い詰めるために、党を割って飛び出るエネルギーもなかった。

これで小沢無罪でも法案成立

 元外交官で評論家の天木直人氏はこう言った。
 「小沢さんは4月26日の裁判判決で無罪になるまで、動くに動けない。判決が出ないことには、党を飛び出した後の戦略を描けない。そういう弱みがある。一方、相手は権力を握っている。官僚組織が全部後押ししてコントロールしているから強い。最初から、勝負はついていたのです」

 官僚と大マスコミに操られた無能政権が完勝してしまう。まったく、どうしようもない政治状況だが、この後の展開もゾッとするものだ。前出の朝川氏が続ける。
 「増税法案が国会に提出されれば、次は野党対策ですが、ずっと言われているように、一部修正を加えて、自民・公明が賛成に回り、法案を仕上げる。その代わり、6月か7月の会期末に衆院を解散するシナリオが濃厚です。選挙後は、第一党になった方が首相になり、18人の大臣ポストを割り振り、連立を組む。そういう流れになるでしょう。すでに民主党が6、公明党が1、自民党が11とか、大臣ポスト数まで話題になっていますよ」
 小沢が無罪になっても、それに関係ナシで大連立が進み、大増税法案が成立してしまう。その流れが決まってしまったのだ。

全体主義へとヒタ走るこの国のおとなしすぎる国民

 「消費税を考える国民会議」の議長に就任した日本チェーンストア協会の清水信次会長はこう語っている。
 「政府が率先して財政危機を煽る。メディアもそれに加担する。大増税やむなしという空気になっている。困ったものです。こんなデフレと大震災の中で大増税などしたら、逆に危機を呼び込んでしまう。ちょっと冷静に考えれば分かることなのですが、国民も流されている。歴史を振り返れば、政府とメディアが一体となって危機を煽ったときは怖い。だいたい国を誤らせしまったものです」

 その通りに、大増税を決めたこの国は完全におかしくなっている。「弾道ミサイルが飛んでくるゾ」と、防衛大臣が「破壊命令」なる物騒な命令を出し、パトリオットを全国7ヶ所に配備する物々しさだ。むしろ北朝鮮を刺激するだけで、一昔前なら、大反発が起きたものだが、さしたる議論にならない。危機を煽って、国民をだまくらかし、防衛省と自衛隊が笑い、軍備が増強されていく。いやな時代になったものだ。
 それに加えて政界も、戦前の大政翼賛会をまねようと、大連立へ進む。何から何まで異常すぎないか。

米国へ貢がれる大増税のカネ

 こうした動きを、「危険な翼賛体制」とか「戦前回帰」と批判されないために、野田や大マスコミは「大局」とか「大きな政治」という言葉でゴマカしている。大新聞の1面にその活字が踊るようになり、大連立に突き進む野田はきのうも、「政局でなく、大局に立つなら政策のスクラムを組むことは十分可能だ」とホザいていた。増税反対の動きは「政局」という言葉で封じてしまう。で、「大きな政治」を目指せと煽る。

 要は、国民のチマチマした生活よりも、国家の存続維持が最優先で、それには大連立も大増税も当たり前という理屈だ。民主主義の否定、ファッショである。それに対して、体を張って抵抗する勢力もなくなっているのが現状だから、この国は本当にヤバい。旧自民党時代よりも悪質だ。

 前出の天木直人氏はこう言った。
 「アメリカへの属国化が一段と進んだのです。もともと官僚や財界、メディアは親米保守ですが、政界もどんどん一極化に向かっている。その結果が民主と自公の合体なのです。何でもアメリカ任せなら、楽だし、考えなくていいし、守ってもらえる。あとは数と権力だけ握っていれば、自分たちの立場は安泰。そんな連中だけが集まり、この国の支配層になってしまったのです。でも、昔のアメリカならともかく、今のアメリカは余力もカネもない。4月1日にスタートする海外協力銀行はその窓口にされるでしょう。日本はいくらカネがあっても足りなくなる。それで消費税増税なのです」

 この4月から介護保険、健保、住民税など負担ラッシュが始まる。その先には大増税が待ち構える。
 国民は取られるだけ取られ、そのカネは財務省からアメリカへ流れていくのである。発展途上国を笑えない話だが、日本の国民がデモも起こさず、羊のようにおとなしくしていたら、貧乏国の生活が待っているだけなのだ。それは避けられなくなった。 (転載終わり)

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