「日本未来の党」結成-自公民密室談合勢力の明確な対立軸
-日本の前途に垂れ込めていた妖雲が切れ、未来に「希望の光」が射す思い !-
いやあ、驚くべき大仕掛けです。そう言えば先週政界事情通を通して、「小沢一郎が来週アッと驚くようなことを仕掛けるかもしれない」という情報が駆け巡っていました。それとなく関心をもっていましたが、つまりはこれだったわけです。
27日の嘉田由紀子滋賀県知事(62)を代表とする「日本未来の党」(以下「未来」と略記)結成発表です。
繰り返しますが、本当に「アッ !」と驚く鮮やかな大仕掛けです。以前から水面下では内々の話し合いが進んではいたようです。が、フタを開けるまで何が飛び出すか誰にも分からせない周到さ。
いざフタを開けてみると、真の第三極の骨太の軸となりそうな「未来」新党結成、代表は嘉田滋賀県知事という女性の代表。そして間髪を入れずに「国民の生活が第一」や「減税日本・反TPP・脱原発」や「みどりの風」の一部が党を解党・合流するという手際の良さ。
「未来」結成発表までの私は、「生活」などの真の第三極に期待を寄せつつも、弱小政党のまとまりのない乱立に、『こりゃダメだ。こんなんじゃ、選挙後はガチガチの自公民“悪”連立政権成立で決まりだ。あゝ日本の未来は真っ暗だぁ~』と、絶望的な気分になっていたのでした。
それが公示日の12月4日を1週間後にして、大ドンデン返しの「未来」新党結成。私ならずとも、「やったぁー !」と狂喜した有権者が多かったのではないでしょうか。
これによって一躍「時の人」に躍り出たのが、「未来」代表に就任することになった嘉田由紀子滋賀県知事です。この人は初めての滋賀県知事選出馬の際、それまでタブーとされていた山陰新幹線新駅建設に正面から反対を表明し、当時のニュースの話題となりました。
知事就任後、伊藤一長崎市長刺殺事件(07年)を受け「長崎のようになりたくなければ新駅をつくれ」といった脅迫話などにも屈せず、公約を通した信念の人です。
その新駅凍結問題では、森喜朗元総理とも大バトルを繰り広げ、当時自民党清和会のボスでキングメーカーとして権勢を奮っていた森元総理を相手に一歩も引かなかった、という女傑ぶりも発揮しています。
嘉田「未来」代表の真骨頂は、新党結成発表時の記者会見の「経済だけで原子力政策を推進することは、国家としての品格を失い、倫理上も許されない」という発言に表われています。「生活」同様、脱原発(同代表の言葉では「卒原発」)は「未来」の6つの政策目標の最大の柱となのです。
この発言から、私は嘉田代表を「和製メルケル」と呼びたくなりました。
ご存知のとおり、ドイツの女性首相メルケルは、昨年の我が国の福島第一原発事故を受けて真っ先に「ドイツは2020年までにすべの原発を廃止する」と宣言しました。言うだけではなく、実際その実現に向け今具体的に動き出しています。
肝心の我が国では、「フクシマ」各号機の収束もまだなのに、米官業こぞって「原発推進」の大合唱です。そんな歪んだ経済至上主義に風穴を開け、党として掲げた「2022年まで原発ゼロ」に向かって、嘉田代表にはメルケル級の指導力を発揮していってもらいたいものす。
「未来」が「卒原発」を明確に打ち出したことにより、野田総理が隠そうとしてきた「原発の是非」が総選挙の大きな争点として再浮上しそうな気配です。
大飯原発を再稼働させた野田民主党は「2040年までに」などと逃げの姿勢ですし、何より菅前政権以来原発問題では大失政をやらかしています。自民党は「脱原発」すら言えない、そもそも狭いこの国に50基以上もの原発をつくってきた張本人です。根が保守新党の「維新」も脱原発を引っ込めてしまいました。
直前の朝日新聞の世論調査では、「原発反対」が50%にも上っています。国民の半数が原発再稼働、原発そのものの存続に反対しているのです。だから野田民主党などの「原発隠し」はおかしな話で、是非とも今選挙の争点にすべきなのです。
新党「未来」によって、脱原発を強く望む国民の有力な受け皿が出来ました。
話は変わってー。またしても「小沢一郎」です。新聞・テレビは自分たちで意図的に「小沢新党隠し」をして支持率上昇を抑えていたくせして、したり顔で「小沢代表は終わった」などと書き立てています。
しかしどっこい「小沢は死なず」。それどころか、米官業+大マスコミが嫌い恐れる「政界再編」に直結する大仕事をまたもやって見せたのです。
小沢一郎の凄いところは、オリーブの木構想実現という「大同のためには小異を捨てて」50人を擁する「生活」も簡単に解党・合流し、しかも自分は無役に徹することが出来ることです。これは小沢という人間の器量の大きさ、偉さを示すものです。
実際問題、こういう捨身の戦法が出来なければ「未来」新党立ち上げはなかったはずです。このような妙手によって、「みどりの風」や「減税日本・反TPP・脱原発」などの合流、みんなの党や新党大地などとの連携と、「真第三極」結集の裾野が広がるのです。
著名人の協賛も多く得られそうです。例えば京セラの稲盛和夫会長は民主党の大スポンサーでしたが、民主に愛想をつかして「未来」支援に回りそうです。その他にも、音楽家の坂本龍一氏、俳優の菅原文太氏、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏、脳科学者の茂木健一郎氏、ノーベル文学賞作家の大江健三郎氏などなど。
さあこれで、「原発推進」「消費増税推進」「TPP推進」の自公民+維新など(本質として)「対米隷属」勢力と、「原発ゼロ」「反消費増税」「反TPP」の未来を中心とした「真第三極・国民連合」というしっかりした対立軸が出来上がりました。
国民としてもストレスを感じることなく、すっきりした投票行動が出来るはずです。
最近の『日刊ゲンダイ』では、「脱原発連合130人超」と予測しています。本当にこれだけ確保出来れば第三極どころか、堂々の第二極に躍り出ます。選挙後の連立話の主導権どころか、「未来」から総理大臣を出すことだって可能です。
少し前まではこの国の未来にただならぬ暗雲を感じていたのに、妖雲が散りはじめ、にわかに希望の光が射してきた心持ちがします。
(大場光太郎・記)
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コメント
この国の行く末を託せる政治家集団を、いよいよ選ばなければならないんですね。
妙法蓮華経典のなかにある、方便による救いという理念は、あたかも、日本というまよえる国民を権謀術数をもちいてでも立直していくという渾身の政治家小沢さんの信念なのだろうと思います。
取り返しのつかない、大日本帝国軍部の失態から、良くも悪しくも西洋文明の覇者に長い期間懐柔され続けてきたといっても過言ではない日本国の指導者方の悶絶は、単に学級委員的政治家とは違い、世界中のリーダーから失笑を買はないように常に自分をみがき勉励に務められた人物のみが知る苦しみとやりがいなのでしょう。
郵政解散を打って出た小泉純一郎氏と陰ながらでは有りますが、常に日本の行く末を考えて政治活動を先導されてきた小沢一郎さんは、本当に稀有な本物の日本人指導者なんだと存じるしだいです。
投稿: hanasaka.jこと山本・Y | 2012年11月29日 (木) 16時14分
この世が「未顕真実の世」であるならば、迷える衆生を救う手段として時に「方便」もやむを得ないところがありますね。この世界が速やかに、「まこと」のみが唯一の価値基準である「顕真実の世」にならんことを切に望むばかりです。
それはともかく、「政界仕掛け人」小沢一郎にはいつも驚かされます。齢70歳、直前まで刑事被告人に落とされていながら、「豪腕」は健在だったわけです。おかげで、この国の将来に大いなる展望が開けてきました。
投稿: 時遊人 | 2012年11月29日 (木) 18時44分
国民の生活が第一に電話。
ドイツでもスウェーデン・イタリアでも、自然エネルギー買取制度はほぼ失敗しており、ドイツを参考に日本の電気料金を計算すると現在の16倍になる。
そのリスクと実現に向けての具体的な方針を教えて欲しいと。
回答
中身については、何も決まっていません。
質問者が持っている資料を参考にしたいのでFAXして頂けないでしょうか?
以上29日の電話内容。
ドイツはすでに時間をかけて試算を繰り返し、それでも買取価格は19円程まで下がり、将来的には買取制度を廃止する方針を固めているし、実際に全ての原発が停止している訳ではない。
電気料金値上げの影響で、ドイツでは反対意見が広がり始めている。
スウェーデンも、原発容認派が増えつつある。
イタリアでは、標準家庭の電気料金月40000円前後。
日本では、自然エネルギーを牛耳るのは在日ソフトバンク。
日本未来の党と孫正義は繋がっている事を断言します。
インフラを他国企業に依存する事の危険性を考えた事がありますか?
それ以前に2022年まで、日本未来の党があるのでしょうか?
この政党は、社民党・旧社会党と変わらないと思います。
安定した代替エネルギーの開発が先で、現段階で脱原発を優先するのは間違い。
簡単に脱原発と言える事は、無責任以外の何者でもない。
ドイツを視察したと言う、小沢事務所の人が何ひとつ答えられず説明出来ないのです。
詐欺ではないでしょうか?
投稿: nami | 2012年12月 1日 (土) 04時56分
あなたは国民への安定的なエネルギー供給には、50基以上もの原発がこの国にはどうしても必要、というわけですか。そのためには今後とも「フクシマ」が何度起きも仕方ないと?あなたはまさか、米官業「原発利権勢力」の回し者ではないでしょうね。
それにあなたはソフトバンクのことを言っているが、原発の大本は米国ロックフェラー系企業が握っていることを知らないの?「未来」と孫正義がつながっている証拠をお見せいただきたいものだが、日本にとって、孫よりこっちの方が遥かに深刻なのですよ。
私はこの国のエネルギー事情に精通しているわけではない。しかしエネルギーは自然エネルギーだけではありませんよ。従前の水力、火力発電だってあるのです。ほとんどの原発を止めていながら、昨年、今年の夏も何の問題もなく乗り切れたではありませんか。原子力利権構造のプロパガンダに惑わされてはいけません。
今後とも太陽光発電、他のクリーンエネルギーの開発に英知を結集させながら、当面は従前の発電でしのいでいけば、道は必ず開けます。やりもしないうちから、「だめだ」「できない」「無理だ」というマイナス思考は止めましょうね。
投稿: 時遊人 | 2012年12月 1日 (土) 14時20分
スイマセン コメントに火をつけちゃいましたか? でも争いからは破壊しか生まれないのでお二人のご主張に添う形でコメントを書きたいと存じます。
燃料を外国に依存することは、確かにコストが高くつきます。 でも膨大なエネルギーを集めて、日本はなにをしたいのですか? 話は飛びますが、関東大震災がおきた後ですか、皇国の精神を日本中に発布して、のどかな小さい村々にまで同一仕様の神社を建て、天皇家の神格化をはかり、質実剛健の精神を持たない男子は日本人にあらずと煽り立て、成績優秀な者は、海軍や陸軍の仕官を目指させたことは、自明の史実として、万民の認識できることだろうと存じます。
さて、その頃にも多くの祖先方は、兵隊さんの為に、もてる食料や、衣類、金属などを供出しながらも、寒い冬を暖かく過ごすすべを知っていました。
カヤブキ屋根の家の外周を、スダレで覆い囲んで、居間の真ん中の囲炉裏で薪をたいては、ケシズミをつくり、火鉢でだんをとっていました。
わら布団という、家畜ばりの布団で寝たこともあります。(寝小便をしたら、また洗って乾かして使えるしろもの)
決して解雇主義なんかではありません。 日本には『草木国土悉皆成仏』という国民的信念を土台とした文明があるとおり、地理的に山水が世界一豊富です。 また雪国でもあります。 これらを資源として活用(たとえば小水力発電や木質ペレットなどなど)されはじめています。 他にも、家畜の糞や堆肥をまぜて、大量のメタンガスを発生させれば、地下を破壊することなしに燃料を得られるのではないでしょうか。
さらに、『白河以北ひとやま十円』といわれるほど、木々や沢水は東北地方の広大な地形を埋め尽くしているのです。 現に外資はこれらの資源を買いあさりに進入してきていることは、ご存知のとおりです。 昔は、良質な繊維の原料が豊富に産出され、連句会(前句寄)まで開催されていたというところが、今では廃村になってしまったという東北の隅々には、本当は有為な資源が隠されているはずです。
以上老婆心ながらも、持続可能なエネルギーの研究は、まだ緒に就いたばかりだと信ずるものの一人からの、つぶやきでした。
投稿: hanasaka.jこと山本・Y | 2012年12月 3日 (月) 07時38分
貴重なコメント大変ありがとうございます。
我が国の自給自足的な歴史的の歩みは、まさにおっしゃるとおりですね。要は今焦眉の急となっている「脱原発」「卒原発」は、私たち国民が福島第一事故をこの上ない「天の戒め」と受け止めればよいのです。CIAエージェント・正力松太郎の「原子力の平和利用」などという美しいスローガンは、実は真っ赤なウソだったのです。
高度経済成長に至る以前の、農耕社会型の我が国のエネルギー事情を思えば、今の生活レベルは王侯貴族並みです。昭和30年代頃まで生活レベルを落とせとは言わなくても、50年代頃まで落とす覚悟があれば、「脱原発」をしても現有エネルギーシステムで十分対応できます。それどころか、「原発がないとエネルギーが不足する」というのは原発利権勢力のプロパガンダで、脱原発しても今のレベルが維持できる可能性すら十分あります。
それに原発も、工業製品も食料も何もかも、輸入依存の今の他給他足経済は、非常に危うい「草木国土悉皆“不”成仏」型経済です。エコロジーへの取り組みなどとともに、自然エネルギーへの取り組みはまさに「草木国土悉皆成仏」に適った理想的循環エネルギーと言えると思います。
「世界の雛型の国・日本」から、自然の法則に則った新しいエネルギーシステムの有り方を世界中に示すべき時だと思うのです。
投稿: 時遊人 | 2012年12月 3日 (月) 14時24分