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ジョー・スタッフォード-往年の名女性歌手

 -ジョー・スタッフォードは、かつて全米を代表する女性歌手だったらしい- 

 先日の『バーンズ「アフトン川の流れ」』を作成している過程で、『アフトン川の流れ』にふさわしいユーチューブ動画はないものかと、あちこち当たっていました。その結果『おっ、これはいいぞ !』と思って同記事末尾に二つの動画URLを表示しました。
 一つは、「ロジェ・ワグナー合唱団」による合唱曲、そしてもう一つは「Jo Stafford」(「ジョー・スタッフォード」と読む)という歌手によるソロ曲でした。

 ロジェ・ワグナー合唱団もジョー・スタッフォードも初めて聞く名称であり名前です。それはともかく、両方とも味わい深いコーラスであり歌唱なので、末尾の動画URL表記に寸評を加えました。

 『アフトン川の流れ』は、今から40年以上前高校の音楽の授業で教わって覚えただけで、その後たまに思い出してメロディが蘇えることはあっても、どこからかこの曲が流れてきて思わず耳をそば立てたというような記憶はありませんでした。
 今回この二つの動画を繰り返し聴いて、あらためて『アフトン川の流れ』がいかに良い歌かを再認識させられたのです。

 特に私が興味を覚えたのは、ジョー・スタッフォードによるソロ曲の方でした。
 「♪ Flow gently,sweet Afton,among thy green braes ……」
 アフトン川のやさしい流れそのもののように、やわらかくしっとりとスローテンポで歌われるこの人の歌い方がとても印象深く感じられました。そこで「Jo Staffordって誰れ?」と興味が湧いてきたのです。

 そこで例によって少しネット検索してみました。
 動画に映っているレコードジャケットの「SONGS OF SCOTLAND」から、私は当初ジョー・スタッフォードはスコットランド出身なのかな?と思っていました。しかし調べてみると、実は米国カリフォルニア州の生まれであることが分かりました。
 それもかなり古い歌い手だったのです。

 ジョー・スタッフォードは3人姉妹の末っ子として生まれ(1917年)、小さい頃から歌を歌いクラシックの訓練も受けていたといいます。姉妹ともに歌でラジオ出演しましたが、19歳の時(1936年)彼女はトミー・ドーシー楽団に加わり、同楽団による2つのヒット曲で初めてソロを取りました。
 1944年同楽団を退団し、ソロ歌手としてキャピトルレコードと契約します。



 ジョー・スタッフードは当時有名だったラジオ番組にも出演し、40年代に『Long Ago Far Away』『I Love You』『Candy』などのヒットを飛ばします。
 50年代初頭にコロンビアレコードに移籍し、52年には『You Belong to Me』という最大のヒットを放ちます。1952年に2千500万枚のレコードを売った初めての女性歌手として顕彰されました。
 50年代半ばには自分のテレビ番組も持ちました。しかし50年代後半頃からヒット曲が出なくなり、レコーディングは続けましたが、公演からは引退しました。

 ジャズ・スタンダード、ポピュラー、ウェスタン、民謡など広いレパートリーを持ち、多数のヒット曲があります。声量が豊かで、「トランペット・ヴォイス」と形容された長いフレージングのくっきりとした歌いぶりで、時にクールさも感じられる歌声でした。
 1960年、グラミー賞受賞。2008年7月16日、90歳で亡くなりました。

 つまりジョー・スタッフォードの全盛期は1940年代後半から1950年後半頃までで、その頃全米を代表する女性歌手だったのです。
 この年代は我が国に当てはめれば、戦後間もなくから昭和35年頃に当たります。その頃私は小学生ですから、知らなかったのも当然です。

 道理で。この人の歌う『アフトン川の流れ』を聴いていて、何となく『オールディズな歌い方だなぁ』と感じたわけです。おそらく全盛期のどこかで、持ち歌ではない「スコットランドソング」を歌ったのでしょう。

 今回思いがけなく、ジョー・スタッフォードという往年の名歌手を知ることができました。というより、その「gently,sweet voice」を聴くことができました。ほんのささいなことながら、私にとっては大収穫です。

 (大場光太郎・記)

参考・引用
『ジョー・スタッフォード』
http://www6.ocn.ne.jp/~jazzvo/JoStafford.html
『JoStafford』
http://ozsons.jp/YouBelongToMe.htm
(本記事をまとめるに当たっては、この2つのサイトから大いに参考・引用させていただきました。感謝申し上げます。)
ジョー・スタッフォード YouTube動画
『Flow Gently,Sweet Afton』(「SONGS OF SCOTLAND」より)
http://www.youtube.com/watch?NR=1&v=N8g_NCIdeRE&feature=endscreen
『Annie Laurie』(「SONGS OF SCOTLAND」より)
http://www.youtube.com/watch?v=Nb8quFvwO2Q&feature=relmfu
『You Belong To Me』(代表曲)
http://www.youtube.com/watch?feature=endscreen&NR=1&v=zQfF84ackMM
関連記事
『バーンズ「アフトン川の流れ」』
http://be-here-now.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-1c1c.html

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