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「出世街道」-畠山みどりのド根性人生

 -畠山さんの逃げない生き方には、久しぶりで「この人を見よ !」と言いたくなる-

   (畠山みどり「出世街道」YouTube動画)(作詞:星野哲郎、作曲:市川昭介)
    http://www.youtube.com/watch?v=3eb7PXm4WBA


 若い人たちには「畠山みどり Who?」でしょう。しかし私など団塊の世代以上の人たちにとっては、大変懐かしい名前なのではないでしょうか。
 今から50年ほど前の昭和30年代後半、畠山みどりさんの代表作『出世街道』がテレビなどからガンガン流れていました。

 「♪やるぞ見ておれ 口には出さず」
 当時中学生だった私は、「人生応援歌」といった趣きの、女だてらの畠山さんの派手な“男歌”にあっ気に取られながらも、内心では共感しながら聴いていました。

 その畠山みどりさん(73)、だいぶ前何十億円もの莫大な借金返済に四苦八苦している、という話を小耳に挟みましたが、その後の消息は知りませんでした。
 ところがこのたび、『日刊ゲンダイ』の「あの人は今こうしている」コーナーに登場したではありませんか。畠山さんの人生はまさに「波乱万丈伝」、実に興味深いものがありますので、今回ざっとご紹介することにしました。

 「♪腹におさめた 一途な夢を」
 畠山みどりさんは1939年、北海道稚内市の生まれです。地元の高校卒業とともにデザイナーを志し上京し文化服装学院に入学するも、幼時からの歌手の夢が棄てがたく退学し、古賀政男ギター学院に入学し直しました。
 昭和35年、素人のど自慢番組での優勝をキッカケに日本コロンビアに入社しました。作曲家・船村徹の下でレッスンするなどして、昭和37年『恋は神代の昔から』でデビューします。扇片手に袴姿という奇抜さが受けて、畠山みどりの名は一躍日本全国に響き渡りました。

 以後『ちょうど時間となりました』や『出世街道』(ともに昭和37年)もミリオンセラーを記録しました。
 昭和40年、千秋与四夫氏(元フジテレビディレクター)と結婚、同年長男貴弘さんを出産します。昭和40年代からはタレント兼実業家としての活躍が目立ち、自身の健康法を書いた著書がベストセラーとなりました。

 畠山みどりさんは、80年代末のバブル期の頃株式投資で一時大成功します。しかしバブル崩壊によってすべてを失ったのです。
 「1年半ほどで総資産が47億円になったの。愛車は4500万円のロールスロイス、腕時計4400万円、4800万円の毛皮のコートをキャッシュで買ったこともあったわ。でも、借金を抱えるまではもっと早かった。90年にたった2ヵ月でスッテンテンになるどころか、37億円近い負債を抱えたから。毎日、死ぬことばかり考えていましたね。」(畠山さん談)

 「♪曲げてなるかよ くじけちゃならぬ」
 それを救ったのは、米国の大学に留学中だったひとり息子の貴弘さんからの国際電話でした。母を気遣い毎日のように電話をかけてよこしてくれたのです。
 貴弘さんからの励ましもあって、畠山さんは債務返済を決意します。まずは後援会長だった佐川清・佐川急便社長(当時)から5億円の借金をして返済に充てました。

 「それでも22億円残り、毎月の利子だけで1000万円。自己破産だけはしたくなかったので、仕事とあらば何でも引き受けました。バラエティー番組でパンジージャンプしながら、♪惚れてしまえば 私の負けよ 負けて嬉しい 恋もある・・・って新曲の『おんな人生劇場』を歌ったこともあった。そのかいあって、もう少しで完済よ。もちろん、投資はもうコリゴリ。地道に歌っていくのが一番ね。」(同談)

 最近は、株式投資の失敗を自虐ネタにした講演会を行うこともあるそうです。当然、ギャラは借金返済に回されるのでしょう。
 「4年後のデビュー55周年の頃には借金はゼロになっているでしょうね。目標はデビュー60周年リサイタルを50周年同様にNHKホールで開催すること。ガンバるわ」(同談)

 「♪どうせこの世は いっぽんどっこ」
 37億円もの借金を自己破産せずに返済し終えようとは。いやはや、恐れ入りました。何百万円の借金に苦しみ、悲観して自らの命を絶ってしまう人だっているというのに。人間としての器量やパワーの違いと言ってしまえばそれまでですが、とにかくただただ脱帽です。

 何かと暗い話題が多い“五里霧中”の世の中で、久々に勇気と希望を与えてくれる明るい話題です。
 借金完済してからが畠山みどりさんにとっての「本当の人生」とばかりに、今後ますます[出世街道」を謳歌、驀進して行っていたたきたいものです。

 (大場光太郎・記)

参考・引用
『日刊ゲンダイ』-「あの人は今こうしている」(1月5日号)
『ウィキぺディア』-「畠山みどり」の項

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