フォレスタの「揺籃のうた」
-小笠原優子さんのご出産を祝して、優子ママも独唱しているこの歌を !-
(「フォレスタ - 揺籃のうた」YouTube動画)
https://www.youtube.com/watch?v=wpxFOxo3Cu8
洩れ伝わるところでは、小笠原優子さん、最近「ご出産」されたとのことですが、違いますでしょうか?
ただ「洩れ伝わるところ」とは申しましても、私のソース(情報源)は当ブログをご訪問いただいたフォレスタファンの検索フレーズによるものでしかないのですが・・・。
たとえば今月6日には「小笠原優子 出産」「小笠原優子さん出産か?」というのがありましたし、翌7日には「小笠原優子 最近子供ができたそうですね」がありました。「何という“早耳ファン”か !」と驚いてしまいます。
これだけで断言するのは早計かもしれません。こういう事は、小笠原さんご本人やご主人(大野隆さん?)などお身内やフォレスタ関係の方々しか真実は知り得ません。が、もし事実なら大変喜ばしく、まこと慶賀に存じます。
と言うことで、今回は小笠原優子さんのご出産を既定事実として祝し、『揺籃のうた』を取り上げてみたいと思います。
揺籃のうた (作詞:北原白秋、作曲:草川信)
揺籃の 歌を
カナリヤが 歌うよ
ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
揺籃の 上に
枇杷(びわ)の実が 揺れるよ
ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
揺籃の つなを
木ねずみが 揺するよ
ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
揺籃の 夢に
黄色い月が かかるよ
ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
ご存知のとおり『揺籃のうた』は、北原白秋作詞、草川信作曲になる我が国の童謡です。名童謡であるとともに、我が国を代表する子守歌でもあります。1921年(大正10年)、雑誌『小学女生』8月号に発表されました。
1番の「揺籃の 歌を カナリヤが 歌うよ」は、大正7年(創刊年)の『赤い鳥』に発表され、我が国童謡の先駆けとなった西條八十の『かなりや』を多分に意識していると思われます。
と言うより、西條八十と北原白秋という当時気鋭の詩人だった二人の、阿吽(あうん)の呼吸のようなものを感じるのです。
西條の『かなりや』で「歌を忘れたかなりや」は、後ろの山に棄てられることも、背戸の小藪に埋められることもありませんでした。それのみか、象牙の船に銀の櫂で月夜の海に浮かべてもらったのです。
それによって「歌を思い出したカナリヤ」が、最初に歌った歌が「揺籃の歌」。詩人同士の何とも絶妙なバトンタッチではありませんか。
明治期を経て大正時代のその時期には既に西洋音楽がドッと入ってきて、我が国でもかなり一般化していたはずです。クラシック音楽の一ジャンルである子守歌もそのとおりです。
ですから、この童謡を作った北原白秋も曲をつけた草川信も、西洋の子守歌は十分認識していたことでしょう。それを踏まえて「我が国にふさわしい子守歌を」と考え、この歌を作ったのではないでしょうか。
『揺籃のうた』は、西洋詩やクラシック音楽の香気を、何とか我が国的風土に移し替えようとした試みであり、その成果であったように思われます。
メルヘン調の歌詞ですが、かと言って西洋かぶれのバタくささはまったくありません。北原白秋の「和魂洋才」の賜物と言うべきで、深い「日本の心」が歌われているのではないでしょうか。それは草川信の曲にもそのまま当てはまりそうです。
西洋に『モーツァルトの子守歌』や『シューベルトの子守歌』があれば、我が国には『揺籃のうた』あり。私たちはそう胸を張っていいように思います。
この歌にふさわしく“銀のスプーン”を咥えて生まれてきたわけではない私ですら、この歌を聴くと、遥か記憶の彼方の「揺籃期」が懐かしく思い返されるのです。
『揺籃のうた』は2007年(平成19年)、「日本の歌百選」に選定されました。
*
1番独唱は「噂の」小笠原優子さんです。小笠原さんは、毎度言うことですが、どこにも濁りのない澄んだやわらかい歌声で、非の打ちどころのない「小笠原優子の揺籃の歌」と言っていいように思います。
もしご出産が本当なら、今流行(はやり)の言葉で言えば「ザ・美魔女」のような小笠原さんの、美しい『揺籃の歌』などを聴きながら育つお子さんは本当に幸せです。
3番独唱は矢野聡子さんです。矢野さんのこの歌でも、独特な高い声にやはりジーンときてしまいました。これが矢野さんファンを惹きつける魅力の一つなのかな?あるいは単に私だけの条件反射なのでしょうか。
矢野さんも小笠原さん同様ご結婚によるフォレスタ活動休止中で、時期的にやはり「聡子ママ」になっていてもおかしくはないと思います。が、矢野さんに限っては、「その後の消息杳(よう)として知れず」なのが残念です。
2番、4番の白石佐和子さん、中安千晶さんが加わった、4女声によるコーラスも見事です。さながら、揺籃のほんの少し上に浮かんで、揺籃の中の嬰児(みどりご)をやさしく見守る「天使たちの歌声」のようです。
【注記】小笠原優子さん、矢野聡子さんの近況情報につきましては、本記事コメントも併せてお読みください。
(大場光太郎・記)
参考
『フォレスタ - 揺篭のうた』(撮り直しバージョン)
http://www.youtube.com/watch?v=6yRmSup7IBY
(白石佐和子さん、吉田静さん、それに新人の上沼純子さんと内海万里子さんの独唱。こちらも素晴らしいのですが、小笠原優子さんが主役であるため、前のバージョンを採用しました。)
関連記事
『フォレスタの「かなりや」』
http://be-here-now.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-a69f.html
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コメント
小笠原さんは、子育ての為活動休止、矢野さんは、海外在住の為日本での活動休止とこころの歌のサイトに書いてあります。
投稿: 東海林太郎 | 2013年1月13日 (日) 02時03分
いやあ、よく確かめもしないで適当なことを書いてしまいました。最近『BS日本・こころの歌』サイトをのぞいていなかったもので・・・。お恥ずかしい限りです。
そこにはしっかりと、以下のように記してありますね。
小笠原優子
・・・子育てのため音楽活動を休止しています。
矢野聡子
・・・海外在住のため日本での音楽活動を休止しています。
これは、小笠原優子さんのファンという別の方からの情報で「非公開に」ということでしたが、私と同じく知らない人も多いかもしれませんので、管理人である私の責任で特に公開させていただきます。
小笠原優子さんは、昨年9月に女のお子さんを出産されたそうです。
(仮に「Aさん」としておきます。)Aさん。上記公開の件、どうぞご了承ください。
参考
『BS日本・こころの歌』
http://www.bs4.jp/music/guide/kokoro/
投稿: 時遊人 | 2013年1月13日 (日) 02時49分