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ジリオラ・チンクエッティ「夢見る想い」

-伊語のこの歌、しかし日本的感性に訴えるものがあり我が国での大ヒットに?-

    (ジリオラ・チンクエッティ「夢見る想い」YouTube動画)
     http://www.youtube.com/watch?v=PtbW7zYmYfM


 最近の『フォレスタの「ラ・ノビア」』の中で、昭和30年代後半『ラ・ノビア』が大ヒットするきっかけの一つとして、当時の我が国は空前のカンツォーネブームだったことを挙げました。種明かしをしますが、これは『ウィキペディア』の記述をそのまま借用しただけなのでした。

 中学生だった私は、当時そうだったことなど知る由もありません。しかしそう書きながら『たとえばどんな歌が流行っていたのかなぁ・・・』と思い返したところ、今回取り上げる『夢見る想い』が真っ先に思い浮かびました。と言うより、後にも先にもこの一曲しか浮かばなかったのです(苦笑)。

 こう記しながら、今思い出しました。中学2年の1学期に音楽の授業で習った『オー・ソレ・ミオ』や『帰れソレントへ』もカンツォーネかぁ。ならば知ってた、知ってた(笑)。

 この歌が日本で大ヒットしたのは昭和39年(1964年)頃。いやあ、もう50年近く前の歌ということになるのか。我が家にあったラジオからもよく流れていました。
 私は中学3年生でしたが、ジリオラ・チンクエッティのこの歌、とにかく鮮烈でした。スローテンポの美しいメロディで、「私に」じかに語りかけ、訴えかけるようで。

 「ノノレタ ノノレタ デラマルチ ノノレタ ・・・」
 勉強嫌いな私は、学業としてしっかり勉強すべき英語ですら、お恥ずかしいことに、中学1年の2学期くらいには基本構文が理解出来ず落ちこぼれた口でした。いわんやイタリア語なんて。チンクエッティの原語が何を意味しているのかさっぱり分からないながら、聴こえるままそんな風に口ずさんでいたものでした。

 ここでジリオラ・チンクエッティについて簡単に見ていきたいと思います。
 ジリオラ・チンクエッティは、1947年12月20日、イタリア・ヴェローナに生まれました。15歳の1963年、カストロカーロ新人コンテストで優勝し、16歳の時にこの『夢見る想い』でサンレモ音楽祭優勝、同年この曲でユーロビジョン・ソング・コンテストに臨み、イタリアの出場者として初めて優勝したことにより一躍有名になりました。

 若干15歳、16歳で有名音楽祭総なめ、と言った感じです。恐るべき早熟の才と言うべきです。このカンツォーネの超新星を当時カンツォーネブームの日本が放っておくはすがなく、我が国では本国イタリアを凌ぐ人気となりました。(そう言えば、彼女が歌う日本語版『夢見る想い』も聴いた記憶があります。)
 こうして早熟の「その字」もない私めは、口をポカンと開けながら彼女の歌声を聴いていたのでした。

 確かテレビで歌う姿も何度か見ました。私より(日本の学年で言えば)2学年上、実年齢では1歳半ほど年上のチンクエッティの姿にうっとり見惚れていたのでした。
 年上かつ外国の歌い手ながら、どこかシャイで清純そうな「美少女の姿」をそこに見たのでした。私のみならず、彼女の歌声と容姿に、私ぐらいか少し上の年代-いっそ「団塊の世代」と一くくりに言ってしまおう-の男子で、密かに(今の言葉で言えば)「胸キュン」となった人も多かったのではないでしょうか?

 この歌の歌詞について、あるサイトに優れた考察があります(末尾にURLを掲げました)。一部要約してご紹介します。

 タイトルにもなっている Non ho l'età は英語に直訳すれば I have no age  日本語にすれば「私には年がない」となるようです。ただこれでは何のことか意味が分かりません。そこでこの「Non ho l'età」、イタリア語の熟語にはなく、別の用例から類推した結果、
 non ho l'età per amarti (私はあなたを愛する年になっていない)
となり、「当時16歳のジリオラ・チンクウエッティが歌うにはぴったりの歌ということがわかりました」と言うことです。

 なお今回冒頭掲示したのは、1964年からほどない頃のコンサート録画だと思われますが、この動画から新しい発見がありました。
 この歌の最後のパートで、歌声を追うようにセリフが入っています。それもこの歌の特徴の一つですが、当時私は、チンクエッティ自らが歌ってセリフも語っているものとばかり思っていました。

 実際録音はそうだった可能性がありますが、コンサートでは一人二役は出来ず、別の女性がセリフを語っているようすがしっかり録画されています。
 なお国際級の歌は動画再生回数も凄く、現在400万回弱となっています。

 (大場光太郎・記)

参考・引用
『夢見る想い ジリオラ・チンクエッティ 歌詞・訳詞』
http://www.eigo21.com/03/pops/ze20.htm
『ウィキペディア』「ジリオラ・チンクエッティ」の項
関連記事
『フォレスタの「ラ・ノビア』
http://be-here-now.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-e40b.html

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