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68回目の終戦記念日に

 まず冒頭、日本国憲法「前文」と「第9条」を掲げます。今日改憲が焦眉の急の問題として浮上していますが、現憲法は改憲が必要なほどの欠陥憲法なのだろうか。それを確かめるには是非とも現憲法の詳細な読み直しが必須です。おそらく日頃あまりじっくり読む機会がないことと思いますので、この機会に是非憲法全文をお読みいただければ、と考えます。

日本国憲法
(昭和二十一年十一月三日憲法)

(前文)


  日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

   第二章 戦争の放棄

第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
○2  前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

                        *
 当ブログ恒例の「終戦記念日」所感ですが、今年に限って日本国憲法前文+第9条をはじめて引用しました。これには理由があります。
 一つはもちろん、凶暴かつ危険な「アベノナチス」(注 これは私の造語)を隠し持つ安倍晋三首相の再登場により、現憲法はもはや風前の灯、はっきりとこの国の前途にただならぬ暗雲が垂れ込めたように思われるからです。

 そしてもう一つは、そんな大げさなことではなく、身近なところでつい最近現憲法にまつわるちょっとした出来事に出会ったからです。その次第を以下にご紹介してみたいと思います。

 1週間ほど前のある日の午後、所用で駅方面に向かうべく地元からバスに乗り込みました。だいぶ混んでいて、前方横長のシルバーシートだけ三つほど空いています。約15分ほどかかるのでなるべく座ることにしている私は、その一席に座りました。
 左隣の人はだいぶ年配の男性です。見るともなしに見ますと、何やら書類のようなものを両手に持って眺めています。『何だろう?』 少し興味を覚えてそれに焦点を合わせたところ、「日本国憲法」と書いてあるではありませんか。

 なるほど私にも覚えがあります。今やネットは「情報の宝庫」ですが、憲法をはじめ民法、刑法、著作権法など日本の六法体系下の法律のすべてがネットからダウンロードして読むことができるのです。だからその人が手にしていたのもA4紙に印字したネット版憲法だったのです。
 頭はほぼ真っ白で、お歳は75歳以上くらいでしょうか。そんな人が真摯に憲法を読み直そうとしておられる。私は嬉しくもあり、また感銘も覚えたのでした。

 しかしよく考えてみますと、「戦争を知らない」若い世代ほど現憲法を読もうとしません。彼らにとって日本国憲法など有って無きがごときもの、改正せずとももはや形骸化した過去の遺物のようなもので、「憲法論議などダサい」という感覚なのです。
 もちろん一朝一夕にこういう状況になったわけではありません。

 私たちが青少年期を送った昭和30年代、40年代前半頃までは、現憲法は「世界に誇れる平和憲法」として大いに尊ばれ、学校でもその片鱗が教えられていました。昭和50年代前半頃でも、「自衛隊は違憲か合憲か」を巡って国会で自民党と日本社会党、日本共産党が白熱した丁々発止の議論を戦わせていました。

 「国防軍創設」「9条改憲」(安倍首相)「戦争に行かない人は(軍法会議にかけて)死刑」(石破幹事長)「ナチスの手口にならって、静かにこっそり憲法を変えたらどうか」(麻生副総理)。
 そんな前の時代でなく、(ソ連&ベルリンの壁が崩壊し東西冷戦構造が崩れてだいぶ経過した)今から15年ほど前でも、上のような大放言のどれか一つでも口走れば、言った本人は即刻辞任、下手すれば政権全体が吹っ飛ぶような大問題になっていたはずです。

 このわずか15年以内に、改憲&戦争に対してユルユルな右傾化傾向に国民全体を持っていった「何か」があったのです。「何か」とは何でしょうか?
 ごく簡単に言えば、「911」(2001年)であり、それに続く「アフガン戦争」(同年)「イラク戦争」(2003年)です。我が国は小泉政権時に相当しますが、すべてアメリカの言うなりの従属姿勢、特にイラク戦争ではサマワに自衛隊を長期派遣させました。

 そのきっかけとなったのが「911」です。お人好しの日本国民ならいざ知らず、今では米国民の3分の2以上がブッシュ政権の911発表を信じていません。そのとおり、はじめからイスラム過激派のテロリストなど存在せず、すべてはブッシュネオコン政権(同政権内の首謀者はチェイニー副大統領)、米国関係機関(WTCビル崩壊の直接の実行犯はCIAとイスラエル諜報機関モサド)によって仕組まれた世紀の大謀略だったのです。

 当然「対テロ戦争」もでっち上げ。しかし「911」は確実に、世界なかんずく日本のムードを一気に嫌な方向に変えてしまいました。
 米国にヤバいプライバシーを握られていた小泉純一郎首相(注 いずれ公開するつもり)のもと、我が国の米国隷属の姿勢が一段と鮮明となり、大義皆無のイラク戦争報道以来大新聞も一気に米国寄りになっていったのです。

 揺るがせに出来ない副産物は、米国には卑屈なほどペコペコなくせして中韓には居丈高な小泉への新聞・テレビのヨイショ報道により、イラク戦争追随や靖国参拝あたりから我が国世論が急速に右傾化していったことです。小泉亜流で、小泉以上の「地獄の使い」が他ならぬ安倍晋三です。

 冒頭の日本国憲法前文と第9条をもう一度よくお読みください。
 国内だけでも戦闘員・非戦闘員合わせて310万人もの尊い犠牲を出した戦争の教訓の上に制定されたのが、現在の憲法です。改憲論者たちは「今の憲法はアメリカからの押し付けだ」とよく言います。しかしGHQ案をよく咀嚼した上で、憲法学者を中心とした我が国起草委員たちが自らの主体性をもって作成したことは、既に検証済みです。

 当時の起草委員たちの理念を端的に表しているのが、上に掲げた「前文」と「第9条」です。前文の(ということは日本国憲法全体の)出だしが、「日本国民は」で始まるのは感動的ではありませんか。冒頭から「主権在民」を明確に打ち出しているのです。
 
 安倍をはじめとした極右政権幹部らは、戦争放棄を謳った第9条とともに、この「主権在民」が目障りで仕方ないのです。で、彼らは自前の改憲草案を既に用意してあります。おいおい現憲法との対比をしていかなければなりませんが、「戦争のできる国」&「主権在国家」という明治憲法に先祖帰りしたファシズム的トンデモ草案で、とても「改正」などと呼べる代物(しろもの)ではありません。

 「12・16不正選挙で不当に政権奪取した、『正当に選挙された国会における代表者』に限りなく疑問符のつく連中がなに戯言(たわごと)を抜かすか」(独り言)というお粗末なレベルです。
 自分たちも、同草案を国民に広く知られれば具合悪いことがよく分かっているから、麻生副総理の「ワイマール憲法を骨抜きにしたナチスの手口にならえ」という放言になるのです。

 「日本国民は、(中略)、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」(日本国憲法前文より)
 
 安倍政権の改憲には、国民の生命・財産の軽視と、この国の亡国がセットで組み込まれています。今後の改憲動向には目を爛々と光らせて注視していく必要があります。 
                        
 (大場光太郎・記)

参考・引用
『日本国憲法』(全文)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S21/S21KE000.html
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『「9・11」とは何だったのか(5)』
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