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ストッフ・ザ・巨大防潮堤長城

-こんな愚かなハコモノを残せば、塩害でボロボロに劣化した姿をさらし、万里の長城以上だと、後世「世界大バカ遺産」にまっ先に登録されるんじゃないか?-

 今回は、既に建設が始まっている巨大防潮堤など無用の長物でありかつ税金のムダ遣いであるから、即刻建設中止にすべきだという問題について見ていきたいと思います。

 やたらトンチンカンなスローガンばかりが踊る安倍政権にあって、なるほど「国土強靱化」とはこういうものかと、恰好の見本のようなトンデモ事業が本格化しつつあります。東日本大震災復興、大津波対策にかこつけて、高さ10m、総延長約370Kmにも及ぶ巨大防潮堤建設が本格スタートしているのです。

 総延長約370Kmということは、青森県から千葉県の太平洋沿岸がこんなグロテスクなコンクリート擁壁で覆い尽くされる、ということなのでしょう。リアス式海岸も九十九里浜もどこもかしこも。そのさまをイメージしてみてください。巨大な「バカの壁」がいつ果てるともなく続くのです。美しい太平洋の海や松島など完全にシャットアウト。景観もへったくれもありゃしません。

 思い出しましょう。09年の民主党による政権交代のスローガンの一つは、「コンクリートから人へ」でした。政権交代は官報複合体の「小沢潰し」という大謀略によりズタズタにされてしまいましたが、この方向性は正しかったはずです。1000兆円超の財政赤字を抱えるこの国にあって、ムダの親分のような巨大ハコモノなど造ってはいけないのです。

 なのに、不正選挙で安倍自民党が政権を奪取するや、旧自民党以上の土建政治の復活です。巨大防潮堤の予算は8000億円超。この大血税を国交省などのお役人が天下っている大手ゼネコンが分捕るわけです。もちろん安倍自民党にも3%の240億円超が政治資金として還流されます。震災を食い物にした鬼畜の所業です。
 
 こんなベラボーな予算を使わずとも、ずっと低予算で、しかも景観を損わない遥かに優れた防潮対策があるのです。「日本一木を植えた男」宮脇昭横浜国大名誉教授の次の提言をお読みください。

「瓦礫で害のないものは穴を掘って、土と混ぜて埋め、その上に土をかぶせて丘をつくる。そこに、大きくなる力を持った多種多様な常緑広葉樹の苗を混植・密植するのです。瓦礫と土壌の間に空気層が生まれ、根は深く地中に入り込んで瓦礫を抱くように伸びていきますし、土地本来の森(潜在自然樹)の多くの樹種を混ぜて植えれば、管理費不要で自然の森と同じように自然淘汰で枯れたものは肥やしになる。こうすれば、自然の掟にしたがって、20年で20㍍近い防災・環境保全の多彩な力を何百年、何千年も果たし続ける。命と地域経済を守るふるさとの森になるのです」
 
 上は昨年9月公開の『宮脇昭博士、「森の防災力」を語る』で紹介した、宮脇名誉教授によるインタビューのごく一部です。関心がおありの方は同記事全文をお読みください(末尾URLから)。
 なお宮脇名誉教授の防災構想に共嗚してでしょうが、先月の都知事選に出馬して注目を集めた細川護熙元首相は現在、公益財団法人『瓦礫を活かす森の長城プロジェクト』理事長を務めています。
 
 以下に『SPA!』の関連記事を転載します。なお同記事は安倍昭恵首相夫人を持ち上げていますが、話半分に聞いておいた方がいいと思います。昭恵夫人は確か脱原発派のはずですが、ダンナのアベノヒットラーはどこ吹く風、原発再稼動はおろか憶面もなくトルコ辺りに欠陥原発の売り込みに行っているくらいですから(昭恵夫人同伴じゃなかったっけ?)。 (大場光太郎・記) 

 
防潮堤建設に高まる批判の声「不必要な場所に・・・、地盤沈下の可能性も」
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/spa-20140314-604387/1.htm
(SPA! ) 2014年3月14日(金)配信

 
 「今年になって、ようやく防潮堤の問題が話題になるようになってきました。必要としている防災方法は地域ごとに違うというのに、約370kmにわたって一律に巨大防潮堤を造るという計画が、そもそもおかしかったのだと思います」

 こう語るのは、NPO法人「森は海の恋人」副理事長の畠山信氏。安倍晋三首相も3月10日・12日の参議院予算委員会で、防潮堤建設の見直しに理解を示す答弁を行った。防潮堤見直しに積極的に取り組んでいる安倍昭恵首相夫人の存在が、首相の答弁に影響したのだろうか。

 2月6日、畠山氏は気仙沼市本吉町野々下に建設中の巨大防潮堤に昭恵夫人を案内した。海岸にそびえ立つ高さ10mの防潮堤を見たとたん、昭恵夫人は「これはないですね!」と思わず叫んだという。畠山氏はこう話す。

「この地区は工事が始まった時期が早く、防潮堤が海岸を破壊している現場を目の当たりにできるんです。この防潮堤は誰も人が住んでいないところに建設されていて、守るものといえば海岸林や畑ぐらいしかない。工事をしている業者でさえ、『俺たちは仕事だからやっているけれど、防潮堤で何を守るのかね』と首を傾げています。この工事は、建設業者や地主のためのものとしか思えません。三陸海岸の美しい景観を壊すだけでなく、海と陸が分断されることで漁業への悪影響もあるでしょう」

 畠山氏は、宮城県気仙沼市で牡蠣養殖を営んでいる。’13年9月の防潮堤シンポジウムに参加した昭恵夫人に防潮堤のさまざまな問題について説明、それをきっかけに意気投合した。

 今年2月7日に畠山氏らが主催したシンポジウム「東北の美しい未来を考えるフォーラムin気仙沼」にも昭恵夫人は来賓として出席。そこでは高校生を含む住民150人から「気仙沼は海とともに生きてきた。高すぎる防潮堤はその生き方を変えてしまう」「海の見えない気仙沼は想像できない。森の養分が海へ流れなくならないか不安」といった声が噴出した。それを受けて、昭恵夫人は「行政の施策に魅力がないと若い人が離れてしまう。見直すべきところはあるので主人にも伝えたい」と発言していたのだ。

「防潮堤についてマジメに考え、覚悟を持って取り組んでいる人は昭恵さん以外、僕は知りません。何人もの国会議員が被災地の視察に来て防潮堤問題に理解を示してくれましたが、具体的な動きにつながるわけではありませんでした。『被災地のために頑張っています』との自己アピールにすぎなかった。それに比べて昭恵さんは何度も足を運びながら、防潮堤問題のシンポを主催したり、自民党環境部会など公の場で見直し発言をしたり、積極的に行動しています」(畠山氏)

 畠山氏と一緒に防潮堤見直しに取り組む三浦友幸氏(宮城県気仙沼市)は、「拙速な防潮堤の建設には、奥尻島(北海道)の教訓がまったく活かされていない」と語る。

「’93年の北海道南西沖地震で津波の被害を受けた奥尻島に視察に行くと、地元の方が『防潮堤建設はいちばん後で良かった』と悔やんでいました。奥尻島には巨大防潮堤ができたのですが、地域振興策が後回しになって、人口減少に歯止めがかからなかった。三陸沿岸の被災地も同じ失敗を繰り返そうとしています」

 防潮堤建設にはさらなるリスクもある。陸前高田市の防潮堤予定地である高田松原海岸は、広田湾奥に流れ込む気仙川が運ぶ土砂で出来た干潟で、数十mの軟弱地盤となっている。その上に重量のある防潮堤を作ることから「豆腐の上に針を突き刺すようなもの」(畠山氏)で、地盤沈下の危険性があるという。軟弱地盤を固めるために立板を打ち込むなどの地盤改良が不可欠で、工事費が予定よりも大幅に増える事態は十分に考えられる。

 防潮堤建設が高台移転をする住民の安全を脅かす危険性もある。米崎小学校仮設住宅の自治会長の佐藤一男さんは、こんな警告を発する。

「高田松原海岸の軟弱地盤には防潮堤を支えるために干潟に立て板を打ち込むことになっていますが、その結果、地下水(伏流水)の流れが止まり、一帯が沼地のようになる恐れがあります。高台の盛り土部分が土砂崩れをしたり、地震で被害を受けた千葉県浦安と同様、宅地が液状化する危険性があると考えられます。このことを市の担当者に言っても『国が認めたから』『液状化に関するデータはない』などと言って、まともに検証しようとしていません」(佐藤氏)

 仮設住宅暮らしを終えた被災者がようやく建てた新居が、地震で液状化の被害を受ける――こんな事態は何としても避けなければならない。 <取材・文・撮影/日刊SPA!取材班> (転載終り)

関連記事
『宮脇昭博士、「森の防災力」を語る』)
http://be-here-now.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-1b73.html

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3・11、地震、自然災害」カテゴリの記事

コメント

安倍晋三をなんでも原発や核と結びつけるのは良くないだろうと自覚しつつの発言ですが、やっぱりこの問題も原発再稼働と密接に繫がってる気がします。
原発は停めてるだけでも電力会社は大赤字みたいですし、なんだかんだで六ヶ所造ったのに国内の原発(原子炉)を動かさないのは勿体ない。と少なくとも核に魅入った安倍晋三、石破茂は考えている気がします。
女川まで伸ばして女川原発動かして、常陸まで伸ばして太平洋側の原発も再稼働みたいな。
「福一の事故は津波が原因なんだから防波堤建てれば原発動かして良いだろ?」と言う考えが安倍氏にある気がしてたまりませんね。

投稿: センチュリー・大橋 | 2014年3月18日 (火) 20時56分

 安倍政権は「12・26不正選挙」によって奪取した正統性を欠く政権ですから、多くの国民がもっとボロクソに批判し、安倍首相を政権の座から引きずり下ろすべきです。震災(反)復興、原発再稼働、TPP、消費税増税、集団的自衛権・・・。根っこは同じで、国民の幸福とは真逆です。

 なお私も忙しい身ですので、今後は返信しない場合もありますこと、あしからずご了承ください。

投稿: 時遊人 | 2014年3月19日 (水) 02時26分

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