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フォレスタの「坊がつる讃歌」

    (フォレスタの「坊がつる讃歌」YouTube動画)
     http://www.youtube.com/watch?v=2h_sg9y5gDw


 8月初めのフォレスタ動画削除は分けても大々的で、残っている動画はわずかです。そんな中にあって、この『坊がつる讃歌』は辛うじて残った数少ない一曲です。と言うわけで、今回はフォレスタファンの間でも人気の高いこの歌を取り上げたいと思います。

 なお以下は少し余談ですが―。
 以前から当ブログ『フォレスタコーラス』記事をお読みいただいている方々はお分りだろうと思いますが、記事はおおむねフォレスタがかつて歌った歌について記事にしていくスタイルです。その歌自体の感想や歌の背景などを私なりに掘り下げたり、歌にまつわる私に引きつけた事を述べたりしながら、その歌を歌っているフォレスタコーラスの寸評を試るというような形式です。

 これは元々私が国内外の懐しの名曲好きだったことに加えて、ある時から熱心なフォレスタファンになったことによるものです。まあ、やたら長ったらしい、そして少し小難しいかもしれない文章中心で、たまに関連画像を挟むこともありますが、見やすくもビジュアル的でもない、このようなフォレスタコーラス記事にお付き合いいただいている方々の心中お察し申し上げます(笑)。と共に、深く感謝申し上げます。また(これは当ブログ全体に言えることですが)一定以上の知的レベルにないと記事を最後まで読み通すことは出来ないはずで、併せて敬意を表させていただきます。

 余談ついでに脱線までしてしまいました(苦笑)。
 このような形式の『フォレスタコーラス』記事に、いつも冒頭にその歌のYouTube動画URLを掲げてきましたが、これが書き手の私と読者の方々との良い接点になっていると思うのです。私としても共通の土俵があるという安心感があり、記事作成を進めやすいのです。

 しかし今回肝心のフォレスタ動画が削除され、その後新しく投稿される方が現われません。「さあ弱った。どうしようか?」。やはり、(XPでしかもDVD機能他が壊れている)現在のパソコンを取り替えて、フォレスタDVDによって記事を作成していくしかないようです。「それでうまくいかくなぁ」と一抺の不安もありますが、ともかくなるべく早くそう出来れば、と考えます。

                       *
 冒頭触れましたが、女声フォレスタによる『坊がつる讃歌』は特に人気が高く、(今回削除となった)5百数十曲にも上るhskjikさん投稿動画中ベスト3に入るほどの再生回数となっていました。

 何でそんなに人気が高かったのでしょうか?いろいろ考えられますが、以下のような理由が挙げられそうです。
(1)歌そのものが良い歌であること。
(2)女声フォレスタコーラスの良さ。
(3)近年、芹洋子さんによって歌われよく知られた歌であること。

 ただ“昭和30年代少年”の記憶からすれば、別の理由もありそうです。
 (以前から指摘してきたように)フォレスタファンの中核を占めるのは中高年層だとみられます。かく言う私自身その層の一人ですが、『坊がつる讃歌』人気は、この中高年層によるかつての「登山ブーム」のノスタルジーの表われなのではないだろうか?と思われるのです。

 「♪娘さんよく聞けよ 山男にゃ愡れるなよ
   山で吹かれりゃよ 若後家さんだよ
   山で吹かれりゃよ 若後家さんだよ」   (作訶者:不祥)

 ご存知かと思いますが、『山男の歌』(1番)です。この歌を、昭和30年代半ば頃ダークダックスが歌って大ヒットし、当時ラジオからよく流れていました。私はその頃小学校高学年で、歌詞の意味もだいたい分り、とにかくダークダックスの歌声が大変鮮烈だったことを覚えています。

 『山男の歌』が歌われ大ヒットした背景として、当時は今とは比べものにならないくらい登山人口が多かったのだろう、と推察されます。それゆえこの歌のみならず、昭和20年代後半頃から昭和40年代前半頃にかけて、『山のけむり』『山の友に』『岳人の歌』『いつかある日』『穂高よさらば』『雪山に消えたあいつ』などの山の歌が作られ歌われました。中学校の音楽の授業で『雪山讃歌』『シーハイルの歌』を教わりましたし、フォークソングの『小さな日記』ですら「山で死んだ彼」を偲んだ歌なのです。

                       *
 人々の生活が今よりずっと自然と密着していたあの時代、自然の極みとしての穂高や鎗ヶ岳などの高峰を踏破したい、という想いもまた強かったものなのでしょう。そんな登山ブームに支えられて、上に挙げたような「山の歌」の数々の名曲が生まれたわけです。中でも『坊がつる讃歌』は、それら山の歌の先駆けと言っていいほどです。

 『坊がつる讃歌』はそもそも、広島高等師範(現・広島大学)に新たに山岳部が創部された(昭和14年)のをきっかけに作られた『広島高師山岳部第一歌・山男』(昭和15年8月完成-作曲:竹山仙史)が元歌だったようです。

 この原曲に、昭和27年(1957年)の夏、坊ガツルにある山小屋の小屋番をしていた九州大学の学生3人が雨に降り込められ、所在なさに「替え歌を作ろう」となって坊ガツルをテーマとした訶をつけたのが、今日広く知られている『坊がつる讃歌』なのです。(現在登録されている作訶者:神尾明正、松本征夫)
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 坊ガツル(ぼうがつる)は、大分県竹田市にある標高約1,200mの高さに広がる盆地・湿原。九重連山の主峰久住山と大船等に囲まれており、阿蘇くじゅう国立公園に含まれる。坊がつる坊ヶつる坊がツル坊ヶツルなどとも表記する。名称の「坊」とは寺院(久住山信仰の中核である法華院。現在の法華院温泉)、「ツル」は平らな土地の意で、つまり法華院近辺の湿地帯といった意味の地名である。(『ウィキペディア』より)

 こうして作られた『坊がつる讃歌』は、坊ガツルやそこを囲む大船(たいせん)や三俣(みまた)といった山々の四季の情景などを詠み込んだ詩情豊かな歌詞となっています。

 なおこれは余談ですが―。
 九州大学生たちが替え歌を作った昭和27年は、その後山岳文学のバイブルのように読み継がれていくことになる串田孫一の『山のパンセ』が実業之日本社から発刊された年です(現在は岩波文庫)。九大生たちはこの書を既に読んでいて、それに触発されてこの歌の歌詞を作ったのではないだろうか?などと勝手に想像してしまいます。

 この歌が全国的に広く知られるようになったのは、昭和53年(1978年)6月、7月にNHK『みんなのうた』で採り上げられてからでした。歌ったのは芹洋子です。
 そもそも芹洋子がこの歌を歌うきっかけとなったのは、その前年の昭和52年夏の阿蘇山麓の野外コンサートでした。夜、芹が宿舎としたテントにギターを持った若者たちが遊びにきてこの歌を弾き語りして聴かせ、「コンサートで歌ってみたら?」と勧められたことによるもののようです。

                       *
 『坊がつる讃歌』は本来は9番まであります。ただフォレスタコーラスがそうであるように、1番から4番までを歌うのが一般的であるようです。

 『フォレスタの「坊がつる讃歌」』についてですが、実はnonnta様が既に以下のようにコメントしておられます。

 フォレスタの「坊がつる讃歌」は、(旧)フォレスタ女声4名による構成です。

4番まである歌詞を
中安千晶さん(1番)→吉田 静さん(2番)→白石佐和子さん(3番)→矢野聡子さん(4番)と、冒頭部を独唱し後半を合唱して歌い上げます。

4名それぞれの個性あふれる独唱と綺麗な合唱のハーモニーが大変素晴らしく、フォレスタ女声歌唱の中で人気が高いのも頷けます。 (転載終り)

 「以上で『フォレスタの「坊がつる讃歌」』についての一文を終ります。」
と言いたくなるほど適確なコメントで、フォレスタコーラス記者の私(?)は嫌になっちゃいます(笑)。

 このように、各女声が一つずつのパート独唱をしながら順々に歌い継いでそのコーラス曲を完成させるというのが、初代女声以来の女声フォレスタにおける基本スタイルの一つになっています。そうして歌われた歌として、当ブログで記事にした曲を中心に挙げてみれば、『花言葉の唄』『夏は来ぬ』『四季の雨』『搖藍のうた』『この道』『月の沙漠』『蛙の笛』などなど、ずい分あります。

 これは女声フォレスタ独特で、他のコーラスグループにはあまり見られない歌唱スタイルだと思います。上に挙げたどれもが素晴しいコーラスですが、一方ではある特定の人の独唱を中心とした曲も多くあります。この多彩なヴァリエーションは、メンバーすべてが音大卒で確かな歌唱力と声楽理論を身につけているからこそ可能となるわけです。

 (大場光太郎・記)

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コメント

自遊人 様

ご無沙汰しております、いつも博学で有益な記事をありがとうございます、久し振りにコメントさせて頂きます。

フォレスタ関連のYou tube動画の削除本当に残念です、「著作権」上の問題でやむを得ずの処置なのでしょうが、自遊人様のおっしゃるように、「BS日テレ」にとってyou tube 動画はフォレスタ人気を支える重要な要素であることは間違いのない事実です。
小生もyou tube を通じてフォレスタを知り、「BS日本 こころの歌」の視聴者となりました、ほとんどのフォレスタファンは小生と同様ではないかと思います。

TV局も解っているからこそ年一回の削除で済ませているのでしょうね・・・・・・!

削除状況を見ると、hskjikさん、umebosinbさんの投稿がすべて削除されています、お二方の努力が水泡に帰しています、残念ですがあきらめるより仕方がありません。

削除を免れた動画の中で『坊がつる賛歌』は、小生にとっても大好きな歌の一つです。

wike pedia から引用ですが
  → ここから引用
「坊がつる讃歌」は、NHK「みんなのうた」で1978年(昭和53年)6月・7月に採り上げられた芹洋子の楽曲である、芹洋子は1978年12月31日に放送された第29回NHK紅白歌合戦において、本曲で初出場を果たしている。
原曲の「坊がつる賛歌」は、1952年(昭和27年)に大分県竹田市の『坊がつる』にある山小屋で九州大学の学生3人によって広島高等師範学校(現:広島大学)の、山岳部第一歌「山男の歌」(広島高師の山男)を、元歌として作られたと言われている。
   → 引用ここまで

フォレスタの「坊がつる讃歌」は、(旧)フォレスタ女声4名による構成です。

4番まである歌詞を
中安千晶さん(1番)→吉田 静さん(2番)→白石佐和子さん(3番)→矢野聡子さん(4番)と、冒頭部を独唱し後半を合唱して歌い上げます。

4名それぞれの個性あふれる独唱と綺麗な合唱のハーモニーが大変素晴らしく、フォレスタ女声歌唱の中で人気が高いのも頷けます。

高校生時代に登山部(山岳部と言う呼称は学校で許可されなかった)の一員であった小生にとって、山の思い出と共に忘れ得ぬ歌の一つです。

投稿: nonnta | 2014年9月 8日 (月) 13時12分

nonnta様

 いつもコメントいただきありがとうございます。あまりの記事完成の遅さにしびれを切らしての怒涛のコメント(笑)、恐縮に存じます。複合的な事情が重なっての事ですが、特に現ポンコツパソコンによるところも大です。いずれ現下の記事作成の裏話を語る事もあろうかと思いますが、ひとまずご容赦のほどを・・・。
 本来私が本文で述べなければならない事をお述べいただき、重ねて恐縮に存じます。切角ですから、貴コメントをコピペして使わせていただきますので、あしからずご了承ください。助かります。
 高校生時代登山部だったそうですが、私の高校にもありました。新入学時、『へえ~、あるんだ登山部が』と驚いたことを思い出しました。

投稿: 自遊人 | 2014年9月 9日 (火) 01時43分

本日(9月11日)初めてこのブログを知り、何ページか読ませていただきました。

私は今年の5月下旬頃に、めったに見ないBSのチャンネルをいじっていて、全くの偶然でフォレスタの存在を知り、歌い方の上手さにビックリ。 思わずリモコンを持つ手が止まり、妻と二人で最後まで聞き惚れてしまった初心者のファンです。


番組終了後すくにネットでフォレスタとは?と検索。 メンバーの経歴を見てすぐに納得。


フォレスタ通信から8月23日に大宮ソニックシティでの、日本を代表する日本フィルとの公演を知り、翌日早速S席を2枚購入。

いや~、それからの公演当日までの長かったこと。


何はともあれ、私にとっては何十年ぶりかで、一流のオーケストラの演奏と同時に、超一流のフォレスタの歌声を聴いて、二人して大興奮して帰宅しました。


当日今井俊輔さんがいなかったことが残念でしたが、興奮はしばらく何日か続いていました。


10月の公演は抽選なので、難しいかなと半分あきらめています。

YOU TUBEの件ですが、私も6月にはお気に入りに入れて、殆ど連日楽しんでおりましたので、急に削除されていたので本当に残念です。


実は私は長年出版業界に勤めておりましたので、著作権法には人一倍詳しく、当初はYOU TUBEに何故こんなにたくさん出ているのか、ちょっと不思議に感じていました。


とはいえ、引退した今は他の人と同じように楽しんでおりましたので、本日、大場光太郎さまの記事を読んで、まったく同感だと思い、これを書いているところです。


JASRACは作詞家・作曲家の権利を保護する目的で、設立された団体ですが、独占事業者のため昔から問題もありました。


今はご指摘の通り役人たちの天下り先になっているため、都合が悪くなることには手は出しません。


とはいえ、わが法治国家では悪法でも、法は法なので仕方ないですね。


私は削除後いろいろ探して、一つだけ現在もお気に入りに入れていますが、とても残念なのが小笠原優子さんの「津軽のふるさと」が収録されていないため、聴きたくても聴けないことです。


この歌、水森かおりさんもとてもお上手ですが、別の感じで小笠原優子さんの歌声は絶品です。


ほんとにどなたか再度アップしていただけませんかね。


これは大いに期待しています。


長々とした文大変失礼しました。 これから仲間に入れてください。


投稿: うらわの | 2014年9月11日 (木) 16時58分

うらわの様

 このたびはコメントいただき、大変ありがとうございました。諸事情により貴コメントの発見が遅れ、公開&返信が遅くなりましたこと、お詫び申し上げます。
 長い御文で仔細な返答は出来かねますので、何点かに絞ってお答え致します。

>初心者のファンです。

 いえいえ、既にフォレスタコンサートに行れたとのことですから、もうレッキとしたファンでいらっしゃいます。おそらく、私をはじめコンサートに行ったことのない人たちも大勢いると思いますので。ファン歴の長さではなく、要は密度の問題かと。

>とはいえ、わが法治国家では悪法でも、法は法なので仕方ないですね。

 思い返すに我が国は、つい最近の特定秘密保護法のような大悪法がはびこり、すべての法体系の頂点である平和憲法改悪の動きすら露骨です。さながら悪法の“放置”国家である、ということはともかく。憲法→民法までは、権利、義務のバランスがとてもいいです。しかし民法体系の特別法の一つである著作権法となると、途端にバランスが悪くなるようです。国民ユーザーの権利は縮少し、JASRACのような(著作権利益)独占事業者の権利が強調される仕組みになっています。すべての法律制定に関わっているのが霞ヶ関官僚群ですから、この面からも日本の真の再生には官僚機構改革は避けて通れないのでしょうね。

>とても残念なのが、小笠原優子さんの「津軽のふるさと」が収録されていないため、聴きたくても聴けないことです。

 小笠原優子さんの「津軽のふるさと」は、記事にもしていますが、聴けなくて本当に残念です。うらわの様同様、私も小笠原さんの歌声が取り分け好きで、吉田静さんと1、2を争うくらい記事にしてきました。彼女の澄んだクリアーな美しい声には心癒されます。小笠原さんは来月のコンサートから徐々に復帰とのこと、楽しみに待ちたいですね。

投稿: 自遊人 | 2014年9月13日 (土) 01時54分

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